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知っていると役に立つ知識!  (2019/08/26 update)

概要

このTipsでは、前回紹介した基本的な知識に加えて、知っていると役に立つ便利な知識について紹介していきます。

次にような時に役に立つと思います。

  • 上手く操縦できない

    Telloが意図しない動作をする。
  • Telloの飛行が安定しない

    何度も墜落させたら以前より飛行が不安定になってしまった。
  • プロペラが壊れた

    周辺物に当たってプロペラが折れてしまった。
  • 便利なオプション

    保管や屋外で飛行させる場合に、あると便利なオプションあれこれ。
  • 便利な機能

    Droooneアプリの便利な機能あれこれ。






tello


上手く操縦できない

Telloを操縦していると、コマンドを受け付けなくなるなど、意図しない動作を体験することがあると思います。
筆者も不思議に思い原因を調べてみたところ、次のことに気づきました。

「Telloの内部に負荷がかかると音が変わる」

注意深く、Telloの音を観察してみて下さい。
負荷がかかると、Telloの音(プロペラを駆動するモーター音)が高い音に変化します。

特にコマンドを連続で送信している時間が長くなると、高負荷になり易いようです。対策として、モーター音が変化した場合は、コマンドを送信しないようにします。

例えばマウス、タッチ操作の場合は、ボタンを押したままにしないで離す。
音声操作の場合は、ストップコマンド(stop command)を発声する。

上記の操作を行い、しばらくホバー状態で待機させた後、操縦を再開します。ただし、ホバー状態が長すぎると自動的にランディングを行うので注意して下さい。(Telloの仕様では15秒)

Droooneアプリは、ボタンを押したままの状態の場合、レスポンス(response)受信毎に自動的にその操作コマンドを繰り返し送信します。押している時間を長短で上手く使い分けて下さい。

なお、機体の温度が高い、バッテリー残量が少ない、部屋が薄暗い、電波状態が悪いなどの状態では、さらに高負荷になりやすので注意しましょう。

前回の記事に記載している、注意事項も再度確認するようにして下さい。








Telloの飛行が安定しない

「最近、飛行が安定しなくなってきた」と気にななることもあると思います。
特に、Telloを周辺物に当てたり、落下させた記憶がある方の場合、「壊れた?」と考えることも多いと思います。

ところがTelloは意外と丈夫なので、それなりの高さから硬い地面に落下させたりしない限り、簡単に壊れることはないようです。
そこで、先ずは次の確認を行ってみて下さい。

「プロペラの取付箇所が緩んでいないか確認」

プロペラが外れたりしない限り気づかない方も多いと思いますが、フリップを繰り返す、飛行回数が多い、周辺物に衝突した場合などは、結構簡単に緩んでしまいます。

プロペラを押し込んでみて下さい。「カチッ」と音がした場合は緩んでいたことになります。この状態では、安定した飛行ができません。場合によっては飛行中にプロペラが外れて機体が吹っ飛んでいくことがあります。(筆者は経験しています)
また、プロペラを押し込む時には、手に持たずに水平な場所に置いて垂直に押し込むようにするほうが取付部分を傷め難くなります。

筆者の場合は、ホバリングが不安定で勝手にどこかへ飛行していくなど、原因の8割がこの状態でした。(2割は、Telloに負荷がかかった場合など)
しっかり取り付けても直ぐに緩む場合は、新しいプロペラと交換することも検討して下さい。


「プロペラガードが変形していないか確認」

障害物に衝突すると、プロペラガードが変形する場合があります。小さい変形だと気づきにくいのですが、プロペラを手で回しながら接触していないか確認します。
正常な場合は、約2mm以上の余裕があります。変形していると1mm以下になっている場合があります。(微妙に接触している場合もある)
修正するには、ガードが壊れない程度の力で、外側に広げるようにします。
接触が改善されない場合は、ガードを買い替えることになります。便利なオプション参照


次に、プロペラが緩んでいない場合や新しいプロペラやガードと交換しても症状が変わらない場合は、キャリブレーション(Calibration)を試しましょう。
キャリブレーションは、純正アプリで行います。プロペラとプロペラガードを外した状態で行うので、取り外し方は事前に付属マニュアルを読んで学習して下さい。(一度やると簡単にできます)

キャリブレーションの方法は、画面に従って6方向を床など(必ず水平な場所で行う)に対して垂直になるように置いていくだけです。認識する毎に、指示が表示されるので従って進めれば完了します。


なお、上記全てを試しても安定しない場合は、残念ながら修理か新規購入になるでしょう・・・。








プロペラが壊れた

飛行中に周辺物に衝突した場合、角度によっては簡単にプロペラが折れてしまう場合があります。
筆者の場合、カーテンに衝突し、しばらく身動きが取れない状態が続いて折れた経験があります。



飛行中にプロペラが折れると、Telloは当然どこかへ吹っ飛んで行きました。

幸いにな事に、Telloにはスペア用のプロペラが4枚付属しているので、取り換え可能です。

ただし、プロペラは2種類あるので、必ず折れたプロペラと同じ種類の物に交換して下さい。

見分け方は、プロペラに印されたマークの有無で判断できます。
機体側の取り付け箇所にもマークの有無が印されているので、マークの有無で合わせるようにして下さい。
間違って取り付けると、飛行が不安定になります。


なお、スペア(spare)が無くなった場合は、アマゾンでも購入できます。その場合は、必ず純正(メーカー正規品)のプロペラを購入して下さい。


【国内正規品】Ryze トイドローン Tello プロペラ







便利なオプション

ケースや予備電池など、持っていると便利なオプションを紹介します。実際に筆者が所有してるものです。
なお、直ぐに必要なものではありません。必要性に応じて検討しましょう。

1.予備電池

公表されている仕様では15分の飛行が可能となっていますが、恐らく通常は10分持たないです。長く飛行させたい場合は、ストリーム動画の送信を停止させるなど負荷を抑制する必要があります。
予備電池が必要になった場合は、ネットショップで購入できます。ただし安くはないので十分必要性を検討しましょう。通常は1個追加購入しておけば十分です。(筆者は1個追加で事足りています)
なお、電池がなくなるより高温になるほうが早いです。

【国内正規品】Ryze トイドローンTello フライトバッテリー

2.充電器

充電は、機体に接続してできますが、遊んでいる間に予備電池を充電しておきたい場合があります。1時間ほどで満充電できるので、その様なケースでは別途充電器が有ると便利です。
所有している電池数と、持ち運びなどを考慮して購入すると良いです。紹介する商品は、2個の電池所有で、次に紹介するケースへの収納性と持ち運び性を考慮し購入した商品です。

XBERSTAR DJI Tello 充電器 USB 充電ハブ コンパクトで軽量 携帯便利 急速充電 バッテリー2個同時充電可能

3.収納ケース

保管や屋外へ持ち運びしたい場合に有ると便利なのが、Tello専用の収納ケースです。サードパーティー製が多数販売されています。高いものを購入する必要は有りません。
レビューを読むと、微妙なサイズの違いや、気になる臭いが有る商品も多いようなので気を付けましょう。
紹介するのは筆者が購入した商品ですが、この記事執筆時点では在庫切れになっているようです。嫌な臭いもなく、上記で紹介した予備電池と充電器も一緒に収納できて便利に使用しています。
なお、参考までに購入時の価格は、「1,099円」でした。



他にも、プロペラガードや全面ガードなど様々なオプションが販売されている様です。(筆者は所有していません)

【国内正規品】Ryze トイドローンTello プロペラガード


SHEAWA DJI Tello用全面保護カバー プロテクター 丸形ガード ケージ アクセサリー 360度完全保護








ステータスデータの可視化

Telloは、本体のステータスデータを約100msec周期で送信しています。Droooneアプリでもこの情報を受信し、バッテリーや温度などのデータ表示を行っています。 また、Droooneアプリでは、この受信データをCSV形式でログファイルとして出力できる機能を搭載しています。(Version 0.9.3 RC以降)

このデータを参照することで、時間の経過とともにどのようにTelloが動作していたかを解析することが可能になります。


CSVファイルに出力される各項目は、次のようになります。

pitch ピッチング(pitching)。前後(X軸)への傾きを表す。単位:度
roll ローリング(rolling)。左右(Y軸)への傾きを表す。単位:度
yaw ヨーイング(yawing)。上下(Z軸)への傾きを表す。単位:度
vgx 前後(X軸)へ移動する速度(velocity)? 単位:?
vgy 左右(Y軸)へ移動する速度(velocity)? 単位:?
vgz 上下(Z軸)へ移動する速度(velocity)? 単位:?
★templ 温度(最低)。単位:摂氏℃
temph 温度(最高)。単位:摂氏℃
tof TOF(time of flight)。単位:cm
LEDが照射した光線が反射し、戻るまでの経過時間から計算した距離
★h 高度。単位:cm
★bat バッテリー残量。単位:%
baro 気圧からの距離計測値。単位:cm
time モーターが駆動時(プロペラ回転)の経過時間。単位:sec
離陸前は0、着陸後(モーター停止後)は変化しない。
agx 前後(X軸)への加速度。単位:
agy 左右(Y軸)への加速度。単位:
agz 上下(Z軸)への加速度。単位:


★: Droooneアプリで表示している項目




データ可視化の例








音声コマンド一覧

音声操作が可能なコマンドを紹介します。音声コマンドは随時追加していく予定です。

また、各コマンドのフレーズは、任意にカスタマイズ可能です。まとめて編集したい場合は、テキストファイル(JSON形式)のエクスポート機能を利用して下さい。
編集後にインポートすれば反映されます。

コマンド名 フレーズ 説明
Takeoff テイクオフ;離陸
Landing ランディング;着陸;お座り
Forward フォワード;前進
Back バック;後退
Right ライト;右
Left レフト;左
Up アップ;上昇
Down ダウン;下降;ふせ
Clockwise ターンライト;右に旋回;おまわり 時計回りに20度回転する
Counter clockwise ターンレフト;左に旋回 反時計回りに20度回転する
Stop ストップ;ホバー;停止;待機;待て 自動繰り返し送信スイッチがONの場合に機能する
Flip left フリップ レフト;左にフリップ;ゴロン
Flip right フリップ ライト;右にフリップ;右にゴロン
Flip forward フリップ フォワード;前にフリップ
Flip back フリップ バック;後ろにフリップ
Start recording 録画開始;スタート ビデオ
Stop recording 録画停止;ストップ ビデオ
Speed slow スピード スロー;速度 ゆっくり Telloの速度(20)
Speed middle スピード ミドル;速度 通常 Telloの速度(60)
Speed fast スピード ファースト;速度 速い Telloの速度(100)
Flight small 狭い部屋;スモール 飛行規模の選択(狭い部屋)
version 0.9.3 RC以降
Flight large 広い部屋;ラージ 飛行規模の選択(広い部屋)
version 0.9.3 RC以降
Flight outdoors 屋外;アウトドア;オーバーラージ 飛行規模の選択(屋外)
version 0.9.3 RC以降
Repeat on リピートオン 自動繰り返し送信スイッチ ON
version 0.9.3 RC以降
Repeat off リピートオフ 自動繰り返し送信スイッチ OFF
version 0.9.3 RC以降
Starboard 90 右に90度;右舷90度 右に90度旋回する
version 0.9.4 RC以降
Port 90 左に90度;左舷90度 左に90度旋回する
version 0.9.4 RC以降
Turn 反転;回頭 180度回頭する
version 0.9.4 RC以降
LiveVideo on ライブオン;表示 リアルタイムなストリーム映像を表示する
version 0.9.4 RC以降
LiveVideo off ライブオフ;非表示 リアルタイムなストリーム映像を非表示にする
version 0.9.4 RC以降









更新履歴

2019.08.30: 「音声コマンド一覧」を追加

2019.08.26: 「ステータスデータの可視化」を追加

2019.08.24: 「Telloの飛行が安定しない」にプロペラガードの確認を追加

2019.08.23: 「Telloの飛行が安定しない」にキャリブレーションの画像を追加

2019.08.20: 新規追加