Google Cloud Platform (GCP)の制限事項 2021/06/02 Update
PaaSを提供する各プロバイダーは、サービスの品質を維持するために一定の制限事項を設けています。
ここでは、GCPが提供するOCRと翻訳サービスに関連する制限事項について説明します。
また、それらの制限に基づいたアプリの仕様についても記載しています。
なお、制限事項については、プロバイダー側で常に変更される可能性があります。
そのため、ユーザー自身で最新の情報を参照するようにして下さい。
OCRサービス
GCPのOCRサービスでは、APIキーとサービスアカウント認証に対応しています。
通常は、セキュリティを強化したサービスアカウント認証の利用を推奨します。
なお、サブスクリプションによる区別はなく、全て従量制になっています。
サポート言語
次のリンク先を参照して下さい。
OCR言語のサポート
制限事項
サブスクリプション | GCPによる制限 | アプリ内制限 |
---|---|---|
共通 |
1か月毎に1,000ユニット迄は無料で利用でき、1,000ユニットを超過すると従量制になる。 1分あたりのリクエスト数は1,800回の制限がある。 1回のREST APIで送信できるJSONオブジェクトのサイズが10MBとなっている。 また、Base64でエンコードする必要が有るため、実質送信できるサイズは約6MB程度になる。 なお、送信できる画像の解像度に関しては明記されていないため不明である。 |
アプリ内では、回線への負荷を軽減させる目的で1分間に120ページ以下になるよう速度調整をしている。 ユーザーの回線環境によっては、リクエスト途中でエラーが発生する可能性はあり得る。 複数の画像ファイル指定時に、最大100ファイルを一括して処理することができる。 処理可能な画像フォーマットに関しては、アプリ内で全てBMP形式に変換しているため気にしなくても問題ない。不正な場合はエラーが表示される。 TIFFファイルに関しては現在調整中のため未サポートとしている。 |
OCRサービスでは、テキスト検出のみに対応しています。そのため1ユニットは1画像の認識で問題ありません。 PDFなどの複数ページを持つドキュメントの場合は、1ページが1ユニットとしてカウントされます。
翻訳サービス
GCPの翻訳サービスでは、APIキーとサービスアカウント認証に対応しています。
また、Cloud Translation Basic (V2)及びAdvanced (V3)エディッションに対応しています。
通常は、セキュリティを強化したサービスアカウント認証とV3エディッションの組み合わせを推奨します。
なお、V3エディッションを選択した場合は、AutoMLも利用できます。
サブスクリプションによる区別はなく、全て従量制になっています。
制限事項(V2, V3共通)
サブスクリプション | GCPによる制限 | アプリ内制限 |
---|---|---|
共通 |
1か月毎に50万文字迄(10$分)は無料で利用でき、50万文字を超過すると従量制になる。 また、翻訳元テキストの言語(ソース言語)を指定しない場合は、言語検出の追加料金はかからない。(自動検出を選択すれば良い) 1回の翻訳で可能な最大要求文字数は、30,000文字。(推奨上限は5,000文字) 1分あたりの最大文字数は、6,000,000文字。 1分あたりの最大リクエスト数は、600回。 |
現バージョンでは複数ファイルの連続翻訳をサポートしていないため、速度調整は行っていない。 また、1回の翻訳で可能な最大要求文字数に関しては、4万文字を最大として1リクエストの文字数を次の様に分割して処理している。 ・Basic(V2): 4,500文字以内 ・Advance(V3): 25,000文字以内 なお、分割された文字内に改行を全く含まないテキストは、エラーになる可能性があるため注意する。 |
文字数は、マルチバイトでも1文字としてカウントされます。空白や改行も1文字としてカウントされます。